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ふくろう博士TOP > 研修会 > 2005年 > 軽度発達障害の理解と指導 特別講師:日本LD学会会長 上野 一彦 先生

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講演内容
 
プロフィール
1943年東京生まれ。東京学芸大学教授。日本LD学会会長。わが国のLD教育のパイオニア。全国LD親の会,日本LD学会の設立に関わる。文部科学省のLDや特別支援教育に関するさまざまな調査研究協力者会議の委員や東京都の「心身障害教育改善検討委員会」委員長等を務める。著書に「教室の中の学習障害(有斐閣)」「LDの教育(日本文化科学社)」「LDの子どもたち(大月書店)」「LDとADHD(講談社)」 など多数。学校心理士,特別支援教育士(LD・ADHD等)SVでもある。
公教育のあり方と家庭の教育力の変化により、教育は今、大きく変わろうとしている。
特殊教育という言葉そのものに抵抗感もあったが、わが国の特殊教育は盲・聾(ろう)・養護学校における教育課程を指すものであり、特殊学級を入れても約1%程度の障害のある子どもしか対象にしていなかった。世界では、軽い子どもに対してのケアが進んでおり米国では日本の10倍もの割合の子どもたちを対象としている。我が国でも、平成19年までに、特殊教育改めLDやADHDも含めた特別支援教育というものに、制度改革を整備中である。1%の特殊教育から、1割の特別支援教育へということである。
現在、軽い障害をもつ子どもが通常の学級にどれくらいいるのか。
LD(学習障害)4.5%・ADHD(不注意・衝動性・多動性)2.5%・HFA(高機能自閉症)0.8%で、重複している子どももいるので、学習面、行動面合わせると6.3%という数字になる。
単一の障害種別で教育の場を考えてきたやり方は、古い考え方で、求められている支援サービスをどのように与えるかということに行政は真剣に取り組まねばならない。
日本では、子どもが学校に来ていれば、勉強についてこられなくてもさほど問題にしない。日本の子どもは勉強ができなくても上へあがれる、と聞いた外国の教育者が、教育的犯罪を行っているのですか?と言ったという、笑えない話もある。
公教育は、制度重視が行き過ぎると子どもが置いていかれる。非常によくできる子は公教育を相手にしなくなってきている。遅れた子は落ちこぼれてしまう。さらに、子どもの勉強ができないという問題があっても、先生は自分の責任と思われるからひとりで問題を抱え込みがちである。ひとりで抱え込まず、クラスの問題を学年の課題に、学年の課題を学校の課題として考えていかなければならない。指導上困っている子どもに対しては皆で考えよう、発達がらみの教育の問題は医者任せでなく、教育の側がきちっとした処方を作ろうという観点から、全ての学校に特別支援コーディネーターを置くという試みが、今実施されようとしている。
障害の語は、元々は障碍と書いたものの当て字であり、障も碍もともに差し障りという意味である。障害児という場合も、障害のある子どもとみなすのでなく、たまたま今障害があると考える。障害のあるなしを二分してはいけない。
LD(学習障害)などで勉強ができないのは、脳に少し動きのよくない部分があると考えることができる。LDとは教育用語だが、読み書き計算の3L(リテラシー)の困難に、話し言葉の理解や表出も含む。LD判断の基準は、1.全般的な知能の遅れはない。2.個人内の認知能力のアンバランス 3.国語等の基礎能力の著しいアンバランス であって、聴覚認知・視覚認知・言語認知に関する障害である。
ADHD(不注意・衝動性・多動性)は行動の障害で、LDと同じで脳の問題であり、7歳までに診断される。
HFA(高機能自閉症・アスペルガー症候群)もやはり行動の障害で、人との関係が上手く結べない、興味や関心に強いこだわりが見られる。自閉症は話し言葉(コミュニケーションに)問題があるが、アスペルガーはこの領域の発達は比較的良好な症候群を言う。
こうした子どもたちに対し大事なのは、つまずいている学力を改善するというニーズに応えるだけでなく、人間としてのふくらみを育てるという教育である。学び方がちがうという言い方もされる。人間的に大きく育てる上で、その子の特質を親御さんに理解していただくことも必要である。
ADHDをもつ子どもの力(abilities)を見た場合、いい所と欠点とは裏表である。見所(みどころ)がある、という人間の見方ができないと、教育者とはいえないだろう。
Learning Differences すなわち学び方が違うということ。この子にできることがある、学校では教えないけどこういうやり方が好きなのだな、というところがあったら、そこをみつけてほめていってあげてほしい。学校では最大公約数的にしか教えられないとしたら、特殊教育とか家庭教師というのはそこを跳び越えた個別的な、特別なやり方で教えることに期待がもたれる。
人にはそれぞれ違いがある。個性を理解し、皆と同じように教えるのではなく、違いがあってもいいのだよという考え方が大切である。
教科というのは複合的なものなので、問題のあるお子さんを教えるのは大変プロフェッショナルな仕事であり、家庭教師には、その子に合ったスペシャルなことが要求されている。学校の先生も、馘(くび)になることがないからと安心しきっていずに、家庭教師や塾・予備校の厳しさを見習って、もう少し研鑚した方がよい。
また、自分ひとりの力で教えきれない、頭を使ったヘッドワークの限界の時、情報のネットワークやさらに問題に積極的に対応するフットワークをもつことも大切だ。地域の教育力・学校・家庭の三者が上手くかみあわないと、教育というのはよくならない。ひとりではなく複数の先生が、ひとりの生徒を理解し相談していくことが大切で、保護者と共に道を探していく。
  LDやADHD を理解するとは、その子どもとの付き合い方を理解することである。その子に効果のあることをやらねばならない。認知・行動の特色を早くわかって、プロセスを大事にし、別のバイパスで特色を生かす道を探してあげることができれば、勉強が全て、目先の結果次第というプレッシャーからずいぶんラクになるだろう。 


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